子どもの入学式に着物で出席した体験談|着付けも自分でやるなら前準備が大切

子ども の入学式。新しい門出を祝う特別な日だからこそ、「着物で出席して、思い出を華やかに彩りたい」と願うお母さんは多いはず 。一方で、「当日の朝はバタバタしそうで不安」と、なかなか一歩を踏み出せない方もいるのではないでしょうか。 

長男の中学入学を控えた3月。まさに私自身が、そんな心境でした。 
何かと慌ただしい朝に、いつもの支度に加えて着付けまでできるのか。きちんと準備をして、遅れずに入学式へ向かえるのか。不安は尽きませんでした。 

ところが実際には、自分で着付けをしたにもかかわらず、事前のちょっとした段取りのおかげで、当日は驚くほど心にゆとりを持って行動することができました。笑顔で、わが子の門出を祝えたのです。

今回は、そんな実体験から学んだ「朝に焦らないためのセッティング術」や、着物に合わせたメイクのポイントをご紹介します。特別な一日を、着物でもっと心地よく楽しむためのヒントになれば幸いです。 

 

着付けの準備は前日に。朝に焦らないための3つのセッティングポイント 

私はもともと着物が好きなので、 入学式当日の着付けは自分ですることにしました。
ただし、朝はいつもの家事に自分の支度が加わります。想像以上に時間が足りなくなるため、「とにかく段取りよく、迷わず動ける状態」を作っておくことが、着物を楽しむための最大のポイントだと感じました。
そこで私が実践したのが、前日に整えておく3つのセッティングです。

 

1.「かがまず、迷わず」の配置 

着物や襦袢は紋掛けに掛け、 腰紐、伊達締め、帯揚げなどの小物は、「使う順番」に並べて準備します。  棚の上など「かがまずに手が届く高さ」にセットしておくと、着付けの動作がスムーズになり、着崩れ防止にもつながります。

 

2.帯は「クリップ」を仕込んでおく 

帯はあらかじめ半分に折り、「ここまで巻いたらお太鼓を作る」という位置にクリップを留めておきました。 これだけで「あれ、長さが足りない?」といったやり直しがなくなり、精神的な負担が大きく減ります。 

3.玄関までの「一歩」をセット 

履物やバッグは玄関に用意し、カメラやハンカチなどの持ち物もまとめて準備しておきます。 「明日でも大丈夫」と後回しにしがちな私ですが、前日にしっかり整えておいたことで、当日は想像以上に落ち着いて行動できました。結果的に、朝のコーヒータイムまで確保できたのは嬉しい誤算でした。 

 

朝の支度はメイクから。 春とお祝いの雰囲気を纏う

着物を先に着付けてしまうと、メイクの際に汚してしまう可能性があります。そのため、メイクとヘアセットを先に済ませてから着付けをするのが基本 です。ここでは、今年のトレンドも踏まえつつ、入学式におすすめの着物メイクをご紹介します。 

 

入学式の着物メイク

おめでたい席にふさわしく、メイクは春らしい明るさと、やさしい印象を意識しました。 

アイカラーは、まぶたを美しく見せることに重点を置いた、淡く温かみのある色味が今年のトレンド。アイライナーもグレージュやモカなど、くすみ感のある色を選ぶことで、やさしい目元に仕上がります。 

まぶたの色味を控えめにする分、下まぶたには程よく締め色を入れましょう。いわゆる「人中」を短く見せてく れ、小顔効果とぱっちりとした目元を演出できます。 

チークも淡くのせるのがこの春らしさ。主張しすぎない、ナチュラルで抜け感のある仕上がりを意識します。フォーカスをかけたようなフォギー感もポイントです。 

メイクの主役はリップ。リップラインをきちんと引き、ボリューム感のある口元を作ることで、華やかな着物姿にも負けない凛とした印象になります。 

私は唇が薄めなので、リップラインをややオーバーめに引いて形を補正しました。 

同じようなお悩みを持つ方は、ぜひ試してみてください。 

 

入学式の着物コーデに合わせるヘアセット

肩に届くかどうかというボブヘアだったため、下ろすかアップにするか迷いましたが、首元がすっきり見えるアップスタイルを選びました。 

入学式の主役はあくまで子ども。無理に凝りすぎず、シニヨンバレッタでまとめるシンプルなスタイルにしました。 

ハーフアップをくるりんぱにし、残りの髪と一緒に束ねて毛先をネットに入れ込むだけ。タイトにしすぎると少し古い印象になるため、毛束を軽く引き出してふんわり仕上げます。前髪を横に流せば完成。所要時間はわずか3分ほどでした。 

もう少し髪が長ければ、シニヨンネットを使わず、かんざしでまとめるのも素敵だと思います。 

入卒式におすすめのかんざし>>

 

入学式の着物コーデ

着物の地色には、上品で控えめな印象の明るめ グレーを選びました。シックな色味だからこそ、帯揚げや帯留めなどの小物次第で印象が変わり、さまざまな場面で着回しやすい色だと感じています。 

 

KAERUWAおすすめのコーディネート

※着用イメージ

【コーディネート商品】
着物:東レシルック 奏美 色無地「美ゆき」(薄梅鼠)
帯:※取り扱い無し※
帯揚げ:フォーマル帯揚げ 縫い取り金糸入り(桜色)
帯締め:江戸組 平田くみひも製 角朝組無地 帯締め(薄香)
草履:【フォーマル】ハイクッション草履 礼装(シルバー)
バッグ:KAERUWAオリジナル×IWASA ドレープバッグ『Prima』(クラシックグレー)

色無地は格の面でも入学式に十分対応できる着物です。落ち着きのあるグレージュが、都会的で洗練された印象を演出します。 紫など渋めの色の帯揚げを合わせれば大人っぽく、ピンク系を取り入れれば春らしい装いに仕上がります。 

 

晴れの日を心地良く過ごすために注意したい3つのポイント 

慣れない着物や着付けで、せっかくの晴れの日の朝に慌てないために、「これをしておけば良かった 」と感じた点を3つのポイントにまとめました。 

 

1.実は最後に気づいて「失敗した!」と思った足袋 

着付けは下から順番にといわれますが、最も大切なのは何よりも先に足袋を履くことです。 すべてが整い、凛とした姿で鏡の前に立ったとき、足元が裸足だと気づいた瞬間の脱力感は忘れられません。 帯を締めたあとにかがんで足袋を履くのは大変で 、着崩れの原因にも なります。

自分で着付けをする方も、美容室などで着付けをする方も、足袋は最初に履くと覚えておきましょう。 

 

2.着物を着てから家事をするなら割烹着があると便利 

私が用意しておけば良かったなと、と感じたのが割烹着です。 着物を着てからもなんだかんだと家事をする場面はあり 、袖が気になります。たすきに掛けにエプロンで対応しましたが、ゆったりとした袖のある割烹着があれば、もっと楽だったのではないかと後から思いました。
最近はおしゃれな割烹着も多いので、普段使いも兼ねて1つ持っておいても良いかもしれません。 

 

3.着物だからと肩肘を張りすぎない 

入学式の着物というと、訪問着や色無地など比較的格の高い装い になります。そうなると、小物やメイク、ヘアスタイルまで完璧に整えなければ……と考えてしまいがちです。 

ですが、あまり肩肘を張らなくても良いのではないでしょうか。 

私はヘアセットが得意ではないため、簡単に整えられるシニヨンバレッタを選びました。 「自分にできる範囲で整える」 ことを意識すれば、「入学式に着物」は特別すぎる ものではなく、もっと身近に 楽しめるようになると感じています。 

「こうでなければ」に縛られすぎず、自然体で着物を楽しむことが大切だと思いました。 

 

やっぱり着て良かった!着物は晴れの日を特別な気持ちにしてくれる

前日に着物を並べていると、子どもが興味津々で眺め、「きれいだね」と声をかけてくれました。 入学式を前に、ほんの少しでも着物文化に触れるきっかけになったのなら嬉しいな、と感じた瞬間です。 

洋装ももちろん素敵ですが、日本の伝統的な装いである着物には、心まで「晴れの日」の空気で満たしてくれる力があるように思います。 友人から「素敵な着物姿ですね」と声をかけてもらえたこともあり、着て本当に良かったと実感しました。 

入学式に着物を着るか迷っている方がいれば、 私はぜひおすすめしたいです。

 

 

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▼プロフィール
執筆者:筆弓あかり
古いものが好き、伝統的な日本の文化が好き。派遣化粧品販売員として全国の店舗をまわったのち、メーカー美容部員を経てフリーライター、Webディレクターとして活動中。
▼リンク
https://x.com/noronoro_writer

 

 

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