着物のコーディネートをワンランクアップするために欠かせないのが長襦袢などのインナー、コート羽織などのアウター、帯締めや帯揚げ、草履などの和装アイテムです。
お洒落に敏感な方ほどそれらをたくさん揃えたいと考えるかもしれません。しかし、予算面から後回しにしてしまうケースも少なくないのが現実です。
今回は、手持ち品で代用できる和装アイテムと、それらを取り入れた和洋折衷コーディネート例をご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
和装アイテムは手持ちの物で代用できる!
長襦袢や草履などの和装アイテムは手持ちの洋服用のアイテムでも代用できるため、予算面から一式揃えられない人にもおすすめです。
また、組み合わせ方によってはオシャレなコーディネートに格上げできるので、着こなしの幅を広げたい方や雰囲気を変えたい方にも向いています。
おすすめの代用アイテムと取り入れ方のポイント
代用におすすめのアイテムは、以下の5つです。
長襦袢の代用品:スカート・ステテコ・ブラウス・タートルネック・パーカー
長襦袢は着物を皮脂や汗から守ったり、防寒の役割があります。
ブラウスやスカートで代用すれば、気候にあわせたコーディネートで絶妙な体温調節ができ、ブラウス等の衿や柄が見え隠れする和洋折衷ならではのアレンジができるので、コーディネートの幅が広がります。
【例】
● 暑さ対策:ステテコ・冷感素材のカップ付きインナー
● 寒さ対策:タイツ・レギンス・タートルネック・ヒートテックなどの長袖インナー
草履の代用品:ブーツ・ヒール・パンプス・スニーカー
普段から履きなれているアイテムを使えば、長距離を歩くシーンでも楽しめるでしょう。
ヒールやパンプスとレース靴下などを組み合わせると、ラグジュアリーな印象を与えられるので女子会などにもおすすめです。
また、ブーツを組み合わせる場合や靴下を見せたい方は、裾を短めに着付けると代用アイテムのデザインをアピールできます◎
帯締めの代用品:ベルト
帯の上から洋服と同じように締めると、和洋折衷ならではの粋な着こなしができます。また、太めのベルトやコルセットベルトを合わせると帯の代用品にもなりおすすめです。
上品なコーディネートにベージュ系のシンプルな細めベルトを組み合わせる、パンクロックなコーディネートに複数のベルトを重ねるなど、さまざまな楽しみ方が可能です。
羽織り・コートの代用品:ポンチョ・大判ストール
タータンチェックなどの洋柄や、シルク素材の大判ストールなどは着物と相性がよく、着物のイメージを超えたコーディネートになるので、ひときわ目を引くコーディネートに仕上げられます。
着物は袖幅が洋服よりも大きいため、袖を気にしないポンチョや大判ストールがオススメです。 また、バルーン袖のカーディガンをお持ちでしたら袖を腕にくるくる巻き上げて着用すると袖にもたつきもなく着られます。
【YOUTOWA】フリンジショールニットカーディガン 5カラー
洋服にも使えるクリップタイプの羽織紐やストール留めがあると、ワンポイントのオシャレになるので、手持ちのストールでもコーディネートを鮮やかに替えられます♪
【MIZUHO】コットンパール羽織紐 タッセル付 マグネット羽織クリップ 6カラー | |
Amureine(アミュレーヌ)ストールクリップ・羽織紐「ローズチェーン」ゴールド #カーディガンクリップ #和洋兼用 |
大判ストールに首まわりの装飾になるティペットなどを組み合わせれば寒さ対策もでき、初詣シーンでも活躍するでしょう。
帯の代用品:サッシュベルト帯
着物ならではの「和」テイストを大切にしたい人は、サッシュベルト帯がおすすめです。帯板や帯締めが不要で、難しいテクニックもいらないため、着物初心者でもあっという間に結ぶことができ、簡単に着物姿を完成させることができます。
苦しくない帯用の設計がされており、旅行先で着物を楽しみたい方や出先での着崩れが心配な方などの幅広い悩みを解決可能な優秀アイテムです。
【Kimono-Factory-nono】サッシュベルト帯 date(デイト)
和洋折衷のコーディネート例
代用アイテムを取り入れた和洋折衷コーディネート例を3つ紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
ブラウスやブーツを合わせてフェミニンな雰囲気に
全体を淡い色味で揃え、フェミニンな雰囲気に仕上げたコーディネート。サッシュベルト帯を使っているので、着崩れしてもすぐに直せます。上品さと華やかさが絶妙にミックスした着こなしで、デートや食事会などでも注目を集めるでしょう。
コーディネート取り扱い商品:
・プレタきもの「お仕立て上がりきもの レトロ小花柄小紋」
・帯「【Kimono-Factory-nono】サッシュベルト帯 date」
・羽織「【Kimono-Factory-nono】レース薄羽織 Leaf 灰紫」
・ソックス足袋「チュールレース足袋 3色_フリーサイズ_ソックスタイプ」
・草履「カジュアル草履 大島紬花緒 白×抹茶 フリーサイズ 小判」
ブラックを基調として大人っぽくスタイリッシュに
ブラックを基調としたスタイリッシュなコーディネートは、映画観賞や美術館デートなどにぴったりです。差し色の効いたイヤリングやネックレスで、アクセントをプラスしても◎
コーディネート取り扱い商品:
・プレタきもの「お仕立て上がりきもの 紬風市松柄小紋 2カラー」
カラフルな色使いで季節を楽しむ
季節感のある色や柄を選べば、年間通して様々なコーディネートを楽しめるのでおすすめです。例えば、クリスマスをイメージさせる、赤・白・緑のアイテムを組み合わせれば着こなす本人も、見る側もイベント特有のわくわく感で気分が盛り上がってくるはず。コーディネートで季節やイベントを楽しむことができるようになれば、着物の楽しみはもっともっと広がっていきます。
コーディネート取り扱い商品:
・プレタきもの「お仕立て上がりきもの レトロポップ柄小紋」
・帯「【撫松庵】レース袋なごや帯 乳白色 仕立て上がり」
・三分紐「京くみひも 三分紐&トンボ玉帯留めセット」
・手袋「ウール手袋 ハンドウォーマー」
代用アイテムでお出かけする場合の注意点
アイテムを代用する場合は、普段のお出かけなどカジュアルなシーンに限って楽しむようにしましょう。友人の結婚式や披露宴などのフォーマルなシーンで代用すると、主催者や周りの招待客に対して失礼にあたる場合がありますので、注意が必要です。
着物は、着物・帯・和装アイテムなどそれぞれに格があり、TPOに合わせて選ぶ必要があります。ドレスコードの指定がない場合でも、パーティーなどが開催される場所・内容・規模、そして参加者や来賓の方々によっては失礼にあたる可能性があります。
「代用したいけど大丈夫かな?」と不安な場合は、主催者に事前に確認しておくといいでしょう。
ーーーーーーーーーーーーーー
▼プロフィール
執筆者:彩(さい)
元呉服屋の販売員で、日常的に着物を楽しむフリーランスライター。和服や洋服の素材に詳しく、ファッションに強いこだわりを持っています。特に着物に対する愛情は深く、自分で振袖を着て初詣に行くほどです。誰もが気軽に着物を楽しめるアイデアや、和装の魅力を発信しています。