帰省や初詣、新年会に着て行く着物は?年末年始におすすめのカジュアル着物コーデ5選

イベント盛りだくさんの年末年始!せっかくなら着物を着てオシャレに年越しを楽しみませんか?

今回はカジュアル着物にフォーカスし、帰省や新年会などで活躍する年末年始のコーディネートのポイントや注意点などをまとめました。

ぜひ参考にして、着物でより充実感のある年末年始を過ごしましょう!

 

年末年始に着る着物とは

着物の仕立てには、袷(あわせ)・単衣(ひとえ)・薄物(うすもの)の3種類があります。裏地のある袷は10月から翌年5月頃、裏地がついていない単衣は6月・9月頃、透け感のある薄物は7月・8月頃に着用するのが一般的。そのため、冬真っただ中の年末年始に着る着物は袷です。

例外として、ウールや木綿の着物は厚みのあるしっかりとした生地なので基本的に単衣仕立てのものしかありませんが、冬でも着用できます。

カジュアル着物とは?着ていけるシーンもチェック

 

着物には大きく分けてフォーマル向けのものとカジュアル向けのものの2種類があり、カジュアル着物は主に紋なしの色無地、小紋、紬、木綿、ウールの着物を指します。

オフィシャルなパーティーや目上の人との会食であれば一般的にフォーマルやセミフォーマル向けのものが好まれますが、それ以外のデイリーなシーンであればカジュアル着物でOK。

ちょっぴりリッチなフレンチレストランでの食事など、フォーマルまではいかないけれどキレイめに装いたいときは色無地や上品な柄の小紋を、気軽なお出かけやショッピングであれば洋服感覚で着れる紬や木綿を選ぶなど、着て行く場所や気分に合わせて上手く使い分けてみましょう!

【シーン別】年末年始のカジュアル着物コーデのコツ

ここからは、「帰省」「カウントダウンライブ」「初詣」「新年会」「初売り」の5つのシーン別に、年末年始のカジュアルコーデのコツをご紹介します。

 

<Scene.1着物で帰省>

車や電車、飛行機などでの長距離移動になることが多い帰省。着物で行くなら、動きやすさと快適さを重視したコーディネートを意識しましょう!

例えば、襦袢の代わりにハイネックニットを着てデニムの着物をあわせれば、洋服に限りなく近い装いに。帯も巻くだけで簡単に締められるサッシュベルト帯を使えば、椅子の背もたれにピッタリ背中をつけられる上、帯結びが崩れる心配もなく、ノンストレスで過ごせます。

【コーデ紹介アイテム】
・帯:Kimono-Factory-nono】サッシュベルト帯 date

<Scene2.着物でカウントダウンライブ!>

カウントダウンライブには、洗える着物に靴をあわせたラフな着物で参戦を!大胆な柄の兵児帯やレースつきの裾除けなどで華やかさを添え、熱気あふれるライブで賑やかに新年を迎えるひとときを盛り上げて。

<Scene3.着物で初詣へ>

おめでたいカラーの定番・赤をキーカラーにしたコーディネートで初詣へ。ほっこりとした素材の紬の着物でラフさを出しつつ、黒い名古屋帯でメリハリをプラス。着物や帯の柄、帯留などの小物にその年の干支や門松、羽子板、松竹梅、鶴、亀、宝尽くしといった縁起もので季節感を取り入れると、よりこなれ感のある装いに。

お正月の関連商品>>

関連コラム「冬のおすすめの柄」>>

<Scene4.着物で親戚との新年会へ>

目上の人も多く集まる新年会では、上品な雰囲気の小紋できちんと感を演出。ファーのマフラーやバッグなど、冬らしい素材の小物やアウターを合わせることで、淡い色の装いにも温かみが出ます。

<Scene5.着物で初売り参戦!>

初売りは人混みの中でも動きやすいよう、黒のニットワンピとウールの着物をあわせた洋ミックスコーデに。半幅帯は、崩れにくいカルタ結びなどにするのがおすすめです。ササっと着付けられて脱ぎ着しやすいので、洋服を買うときの試着も問題なし!

 

着物で年末年始を過ごすときの注意点

最後に、年末年始を着物で過ごすときの注意点をご紹介します。トラブルなく快適に楽しめるよう、事前にチェックしておきましょう。

しっかりと防寒対策をする

寒さが厳しい年末年始は、防寒対策が必須。特に初詣など長時間屋外にいる日はアウターを羽織ったりカイロを持ち歩いたりして冷えないよう注意しましょう。

また、着物の場合は首・手首・足首から冷気が入ってきやすいので、この“3つの首”を温めるのが効果的。マフラーや手袋、アームウォーマーをつける、草履の代わりにブーツを履くなど工夫してみてください。

インナーにヒートテックなどの保温性の高い下着をあわせたり、襦袢の代わりにハイネックのニットを着たりするのもおすすめですが、途中で暑くなっても脱ぐことができないので、暖房が効いた室内にいることが多い日などは注意しましょう。

人混みに行くときは動きさすさを重視

年末年始は人混みの中を歩くことも少なくないはず。そうなると、引っかかって着崩れしたり、歩きなれない草履で転んでしまったりすることも。

そんなトラブルを防ぐためにも、帯はカルタ結びなど崩れにくい帯結びにする、アウターで着崩れをカバーする、草履ではなく靴をあわせるなどして対策しましょう。

飲み会やライブは洗える着物がおすすめ

飲み会やライブなど、いつもよりアクティブに過ごす日は、飲み物をこぼしてしまったりたくさん汗をかいたりする可能性があります。そのため、心配な方は正絹ではなくポリエステルや木綿など洗える着物がおすすめです。

特にポリエステルは自宅で洋服と同じように洗濯できてシワにもなりにくいので、気兼ねなく楽しい時間を満喫できるはず。

洗える着物をチェックする>>

 

着物も年末年始のワードローブに!

お祝いムードをより盛り上げてくれるオシャレなカジュアル着物コーデ。ぜひ着物もワードローブに加えて、より充実感のある年末年始を過ごしてみてはいかがでしょうか?

 

 

ーーーーーーーーーーーーーー

▼プロフィール
執筆者:さない ちえ
カジュアル着物愛好家 &フリーランスライター。着物ムック本の編集・ライターやリサイクル着物店の店長などを経験。「着物をもっとオシャレにもっとカジュアルに楽しもう」をテーマに、普段着としての着物を楽しむアイディアや日常をSNS等で発信する傍ら、WEB媒体を中心に着物・日本文化関連のコンテンツ制作も行っています。

▼リンク
https://jculture-info.net/
https://www.instagram.com/sanai_chie/