初めて着付けをしたとき、 「おはしょりがキレイに作れない…」「そもそもおはしょりって何?どうして必要なの?」 と苦手意識を持ってる方もいるのではないでしょうか。
実は、おはしょりは着物を美しく着るために欠かせない大切なパーツです。
この記事ではおはしょりの役割や基本をまとめてみました。
役割や意味をきちんと理解しておはしょりマスターを目指しましょう♪
おはしょりの役割と意味

おはしょりとは、着物を着る際に着丈が長すぎる部分を腰の位置でたくし上げたときに、帯の下にできるひだのことです。このおはしょりがあることで、 自分の身長に合った着丈で美しく着こなすことができます。
おはしょりの主な役割は以下の3つです。
1.着丈の調整
既製品の着物は、ある程度の身長に合わせて作られています。おはしょりを作ることで、 身長に合わせた着丈に調節ができます。
2.美しいシルエットの形成
おはしょりがあることで、着物全体にメリハリが生まれ、すっきりとした美しいシルエットを作り出すことができます。
3.動きやすさの確保
おはしょりによって着丈が短くなることで、歩きやすさや座りやすさが向上します。特に普段着として着物を着る際には、動きやすさは重要なポイントです。
おはしょりは、単に着丈を調整するだけでなく着物を美しく、そして快適に着るために欠かせないものです。

おはしょりの長さはどれくらいが正解?美しく見せるための黄金比
おはしょりの長さは、着姿の美しさを左右する重要なポイントです。長すぎても短すぎても、バランスが悪くなってしまいます。ここでは、おはしょりの理想的な長さや、美しく見せるためのコツをご紹介します。
おはしょりの長さの目安:身長と着物丈の関係

おはしょりの理想的な長さは、身長や体型、着物の種類によって異なります。一般的にバランスがよいとされている長さは、4~5cm(人差し指1本分)が目安です。
背の高い方は、おはしょりを少し長めにするとバランスが良くなり、逆に小柄な方は、短めにするとすっきりと着こなせるでしょう。
おはしょりの長さを調整する方法:短すぎ・長すぎの対処法
おはしょりの長さが理想的でない場合は、着付けの際に調整することが 可能です。。長すぎる場合と短すぎる場合の対処法をそれぞれご紹介します。
おはしょりが長すぎる場合

おはしょりが長すぎる場合は、腰紐の位置を高く してみましょう。腰紐をウエストに近い位置で締めると、おはしょりが短くなります。また、伊達締めを使っておはしょりの長さを調整することも可能です。
おはしょりが短すぎる場合

おはしょりが短すぎる場合は、逆に腰紐の位置を低く してみてください。腰紐を腰骨に近い位置で締めると、おはしょりが長くなります。ただし、腰紐を下げすぎると着崩れの原因になるため、注意が必要です。
着物が短いときは腰紐を腰骨ギリギリの低い位置で締めるのが良いでしょう。
おはしょりを美しく見せるコツ:シワなく、すっきりと
おはしょりは長さだけでなく、シワのないすっきりとした状態に整えることも、美しさを演出する上で重要なポイント。
コツとしては主に2つあり、1つは伊達締めでおはしょりをしっかり整えておくこと。おはしょりをキレイに保てるのはもちろん、胸元の着崩れ防止にも役立ちます。

もう1つは、帯を結んだあとに行うテクニック。帯の下に指を入れて、真ん中から両脇にスライドさせるようにしてシワを伸ばすだけ。

この2つを意識しておけば、慣れていない方でもキレイなおはしょりを作りやすくなるはずです。
おはしょりが崩れる原因と対策:着崩れを防ぐポイント
おはしょりが崩れる原因は様々ですが、主な原因としては、以下のものが挙げられます。
●腰紐や伊達締めの締め方が緩い場合
●激しい動きをした場合
おはしょりをキレイに保つためには、 腰紐や伊達締めをしっかり締めることがポイント。
また、着付けの際に着物に余計なシワが残っているとおはしょりだけでなく全体の着崩れにもつながるので、背中や上半身のシワはキレイに伸ばしておくようにしましょう。
おはしょりのシワを直す方法
外出先でおはしょりにシワができてしまった場合は、手でシワを伸ばすのが一般的です。着付けのときと同様、帯の下側に指を入れて横にスライドさせる形でシワを伸ばしましょう。
けれど、そもそも着物自体にシワが寄ってしまっている状態だと、どんなにキレイに着付けをしてもシワが目立ってしまう可能性があります。 着物自体のシワを防ぐためには、日頃のケアが大切。シワが気になるときは当て布をしてスチームアイロンで整えたり、しまうときはシワにならないようにキレイにたたんで収納したりするように心がけましょう。
●着付けの際に、おはしょりを丁寧に折りたたむ
●おはしょりの素材に合ったアイロンがけをする
●着物を保管する際に、シワにならないように注意する
おはしょりがまだできない…なら対丈着物でまずは着物に慣れよう!
「対丈(ついたけ)着物」という言葉を聞いたことはありますか?
対丈とは、着用する人の着丈と同じ寸法の着物のこと。通常、女性の着物はおはしょりを作ることを前提として、少し長めに仕立てられますが、対丈の着物はおはしょりを作らずに着るのが特徴です。男性用の着物や、温泉旅館でよく見かける浴衣をイメージすると分かりやすいでしょう。
ただし、現在対丈で仕立てられた女性向けの着物はほとんどありません。そのため、対丈の着物は反物から仕立てるか、アンティークやリサイクルで購入するかが一般的。アンティークやリサイクルの場合、古い着物ほど丈が短い傾向があるので、上手く活用してみましょう。
対丈着物のメリット・デメリット
対丈着物には、おはしょりを作る着物にはない、独自のメリットとデメリットがあります。それぞれの特徴を理解して、着るシーンに合わせて選びましょう。
| メリット | ・時短で着付けができる ・手間がかからないため初心者の方でも着付けしやすい ・動きやすい ・おはしょりの仕上がりを意識しなくてもよい |
| デメリット | ・フォーマルな場にはNG ・丈が長すぎたり短すぎたりするとだらしなくみえることがある |
おはしょりをマスターして、着物をもっと楽しもう!
おはしょりをマスターすることは、着物をより美しく、そして快適に着こなすための第一歩です。失敗しても大丈夫!着物を着る習慣をつければ、気づいたらキレイなおはしょりができるようになるでしょう。
着物をたくさん着る事が上達の近道です。苦手意識を持たず、着物ライフをさらに楽しんでください。
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ライター:KAERUWA編集部
画像協力:コラムライターさない ちえ様